北海道岩見沢の洋菓子店 赤いリボン|バウムクーヘン・とろとろプリン

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メープルストーリー

第12回 最終回

メープルシロップについて、約1年に渡ってお話ししてきました。今回はその最後のお話になります。

メープルシロップというカエデの樹液からとれる甘味料。カエデの樹自体のことも含めてそれは様々な魅力をもったものであるということは今までお話ししてきた通りです。
例えば、日本の文化に意外と古くから浸透していた樹木であるということ。これからの季節赤く色づく紅葉。古代の人が愛でていた紅がカエデのことだったということ。
例えば、北米で呼ばれている「さとう雪」。メープルシロップが採れる季節の訪れを告げる雪の名。その自然の恵みに対する感謝の心が受け継がれているということ。 例えば、メープルシロップの効用。砂糖など様々な他の甘味料と比べて優れたミネラル分を含んでいる。カルシウムが豊富でカロリーが低いということ。 そんないっぱいの魅力を持ったメープルシロップ。年に一度の季節にしか採取することができない貴重なものであるということもお話ししました。春先の樹液から、しかももちろんカエデ(の類)の樹からしかつくることができません。

今や私たちの生活の中、はちみつ味やいちご味のと同じようにポピュラーな味として捉えられている「メープルシロップ味」。メープルシロップっぽい味と言えば、ほとんどの方が頭の中でどんな味か想像つくのではないでしょうか。はちみつやいちごとは違い温室などの効果で一年中採れるものでないのに、私たちの頭の中にはしっかりとインプットされている。それだけメープルシロップの味が個性的であるということが言えるのでしょう。また、貴重なものであるからこそ、一年に1回限りの自然の恵みであるからこそ、本物にこだわりその味自体を尊ぶ料理やお菓子が伝えられてきたのだと思います。

昔の人々が編み出した樹液からシロップを作る方法。樹の持つ性質な季節的な変化を適切に見極め、工夫を重ねてきた人々の知恵。いつの時代になってもその素晴らしさを忘れないでいたいですね。彼らが持っていた自然の恵みに感謝する心も、私たちの日常、テーブルの上の変わらぬメープルシロップの美味しさと共に。

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